2021年1月14日
大阪府:八尾市トレッキングコース
恩智越え~高安山~十三峠 ハイキング
標高:487.5m 距離:約 17km
高安山(たかやすやま)は、大阪府と奈良県との境に位置する標高 488m の山。
7世紀後半に大和朝廷により大和国防衛の拠点として高安城が築かれたことで知られている。
生駒山地の南方の大阪府八尾市服部川と奈良県生駒郡平群町久安寺との境に位置するが、頂上(三角点)はわずかに大阪府側に位置する。そのすぐ南に大阪管区気象台の気象観測レーダー(地元では「高安山レーダー」と言われている)がある。
高安山気象レーダー観測所。
1. 高安山へのハイキングコース
高安山へは、「xxx越え」との名称がついた【
5つのコース】があり、幾つかのコースが選択出来る。

コースの整備状況や歩き易さ。(季節によって状況は異なる。)
1番:恩智越え【恩智新道】
恩智越えは、よく整備されており、休憩用のベンチも多く初心者向き。
2番:十三峠越え
水呑地蔵尊を経て十三峠に至る道で、整備されているので歩きやすい。
3番:おお道越え
道は狭いが状態は良く、岩が多いが歩きやすい。直線的に登るので、距離は短いが傾斜が一番きつい。
4番:立石峠越え
立入禁止の柵があったが、登れる。但し、1か所土砂崩れの箇所があり、注意深く進む必要あり。
5番:信貴越え(黒谷道)
特に危険箇所は無いが、笹がかぶさってブッシュ状態になっており藪漕ぎ(やぶこぎ)が必要。
2. 高安山ハイキング コース地図
今回は、「恩智越え」を通って「高安山」に登り、「高安山」から「十三峠」に出て、「十三峠越え」を使って下山し、「服部川駅」に出た。
このコースは、ポピュラーなコースで、道に迷うところは一箇所もない。
3. 恩智越えコース(恩智神社鳥居~恩智峠)の様子
スタート地点の「恩智神社鳥居」。

恩智神社入り口の石段。恩智神社に参拝してから登るのも良い。

恩智神社から、登山道に合流する地点。

登山道に入った辺り。

山から、水が湧き出ているところがある。

最初の、「屋根付き」休憩所。

左「高安山」と書かれた道標。10分程登ると展望台があり【ビューポイント】になっている。

3か所目の休憩ポイント。

4か所目の休憩ポイント。

5か所目の休憩ポイント。ここが、丁度中間ポイント辺りか。

6か所目の休憩ポイント。

6か所目の休憩ポイントを過ぎた辺りから、道が狭くなる。

道が狭くなった地点からは、大阪市内が見える。

7か所目の休憩ポイント。

7か所目の休憩ポイントを過ぎた辺りにも、ビューポイントがある。

9か所目の休憩ポイント。

恩智峠に到着。

ここを右手に進むと、【市道大県信貴線】:通称「ぶどう坂」の車道に出て、JR高井田駅方面に向かう。

恩智越えコース。
よく整備されたハイキングコースで、道も広く、休憩ポイントが10ヶ所もある。
誰もが安心して登れるので、休日は家族連れも多い。
4. 恩智峠~高安山までの様子
恩智峠から少し上に行った所に、「左:高安山」の道標がある。直進すると「信貴山のどか村」へ行く。

木の階段になっており、ここを登ると尾根のコースに出る。

階段を上って、尾根のコースに出た地点の様子。

暫く行くと、展望台が見えてくる。

登り口の階段には、ロープが張ってあり進入禁止。

霊園に降りるコンクリの階段があり、左側の山道を降りる。

倉庫があり、霊園の横の広い道に出る。

信貴越え(黒谷道)から登ってくるルートとの合流点に出る。【山崩れ箇所があり、通行禁止】の看板が掛かっている。

右にブロック塀があり、車が通れる広さがある、霊園の横の道を行く。

【展望台】と書かれた道標が倒れている。

【高安山展望台】に上がってみるが、何も見えない。

3つ目の展望台に到着。

西信貴ケーブルの高安山駅横にある展望台で、「みはらし最高!」のビューポイント。

展望台から、高安山駅に降りる。駅には自動販売機があるが、他には何もない。

駅の横に回り込んで進む。

通報ポイント看板「おおみち8」、ここが、おお道越えルートとの合流点。

おお道越えルートとの、合流点付近からの様子。

「開運橋」、おお道越えルートはこの橋の下を通ってくる。右下に「左:信貴山口駅」と書かれた道標がある。

「生駒縦走歩道」、直進:高安城址 0.5km、十三峠越 3.4km の道標。

「高安山気象レーダー観測所」に到着。

「高安山気象レーダー観測所」、何かの工事中で近づけなかった。

「高安山気象レーダー観測所」には車で来れるようで、工事車両が多くあった。

「高安山気象レーダー観測所」から北に少し歩くと、左の電柱の奥に、通報ポイント看板「おおみち12」が掛けてあり、その下の小さい板に「↑高安山」と書かれている。注意しないと見過ごしてしまう。

通報ポイント看板「おおみち12」と、その下の「↑高安山」と書かれた小さい板。

急斜面を登ると、高安山の頂上に出る。雑木林に覆われており展望はかなわないが、【高安山 487.5m】と【高安山 2等三角点】の表示板がある。

【高安山 2等三角点】。

こんな板も掛かっている。

恩智峠~高安山コース。
展望台が幾つもあったり、道が広いので気楽に歩ける。
5. 高安山~十三峠までの「近畿自然歩道」の様子
高安山から北に向かう。道は広い。

久安寺への分岐点にある、「近畿自然歩道」生駒山から高安山までの稜線を縦走するコースの案内板。

立石峠越えを登ってきたルートとの合流点出る。

「生駒縦走歩道」は、このポールの間を左に降りてゆく。

降りたら右に曲がり、トンネルをくぐる。

ここから「信貴生駒スカイライン」の、車道の横に設けられた道になる。

やがて、「信貴生駒スカイライン」の【立石越駐車場】に出る。

【立石越駐車場】は、絶景のビューポイントになっている。

【立石越駐車場】からの眺め。ここには長いベンチがあり、昼食のお弁当を食べるにもってこいの場所。

車道を横切って、「生駒縦走歩道」に戻る。

【立石越駐車場】から「生駒縦走歩道」に戻った辺りの様子。

「信貴生駒スカイライン」の横の道とはいえ、アップダウンがきつい。

「信貴生駒スカイライン」の休憩ポイント。木の柵の向こうに、木のベンチがある。

「ハス池」と言うらしい。

「→ 信貴山・高安山」の道標。

左に小さいお地蔵さん、右に案内板。

「平群 観光マップ」。東部コース:霊峰信貴山と戦国の夢街道、中部コース:十三街道と業平ロマンの道、北部コース:千光寺・役行者と修験の道が紹介されている。

十三峠の石仏。

「十三峠の石仏」説明板。

十三峠の石仏
十三街道は、八尾市神立と平群郡を結ぶ道筋で、近世には大坂から伊勢参宮のルートとしても賑わった。
その峠には旅人安全を願って福貴畑の村人により立てられた地蔵石仏(明治2年:1765)があり、街道の道標(元禄2年:1689)や松尾寺への道しるべも並んでいる。
峠の北側には名称の起こりとなった十三塚があり、重要文化財に指定されている。このルートは「業平道」とも呼ばれ、平安初期の歌人で六歌仙の一人、在原業平が天理より神立の女性の元に通った道ともいわれる。
平群町では、中部コース「十三街道と業平ロマンの道」の愛称で案内板を整備している。
十三峠に降りる道の脇に、右:松尾道の石碑が立つ。

直進:生駒縦走歩道、左:十三峠ハイキングコース。

ここでコースを外れ、左の十三峠ハイキングコースに行く。

高安山~十三峠コース。
大半が「信貴生駒スカイライン」の側道を一直線に歩くので、道に迷う不安はない。
6. 十三峠越えコースの様子
「信貴生駒スカイライン」の下を通る、十三峠の車道を横切って脇道に入る。

十三峠越えルートを下ると、すぐに「府民の森 みずのみ園地」がある。

十三峠越えルートの、下りの様子。

途中で左に下ると、「水呑地蔵尊」に出る。

「水呑地蔵尊」。

水呑地蔵
承知三(八三六)年、僧壱演がここに地蔵菩薩を安置して堂宇を設けたという。本堂の南側に小祠があり、石地蔵の前に二つのつぼがある。こんこんと清水がわいていて、俗に「弘法水」という弘法大使が山麓から急坂を登って、このすぐ上の十三峠を越える旅人のために祈願して得た霊水という。
飲料水として、また脚気などの諸病にも効験あるといわれ参詣者がたえない。(※現在は生水は飲めません。)
水呑地蔵尊の展望台からの眺望。大阪市街の向こうに、明石海峡まで見える。

「水呑地蔵尊」からの下り。

下から見た、「水呑地蔵尊」への入り口。

十三峠越え下りの様子。道は急坂なところもあるが、コンクリートになっており、手入れもされているので歩き易い。

伊勢物語歌碑と石仏。

君来むと
いひし夜毎に過ぎぬれば
頼まぬものゝ 恋ひつゝぞ経る
「伊勢物語」23段 筒井筒より
大和の男(在原業平)は幼なじみの女と暮らしていたが、高安の女をみそめ、そのもとに通う。
ある時、女が侍女に給仕をさせず、自分でご飯を器に盛ったのを見て、男は心変わりし通わなくなる。
それでも女は待ち続け、この歌を詠んだ。
謡曲「井筒」「高安」でもよく知られている。
神立茶屋辻石碑と石仏。

神立茶屋辻
この街道はむかし大阪玉造と大和竜田を結ぶ重要な道筋にあたりこの辻には多くの茶屋が並んでいたのでその名がある。また在原業平と茶屋娘の恋物語りで名高い。
業平が峠を越え玉祖神社へ参詣の途中、福屋の娘梅野をみそめたが、ある夜東窓があいていたので中をのぞくと、娘が手づからでめしを食っているので、急に興ざめ逃げ帰った、娘は後を追ったが見あたらず悲んで渕に身を投げた。
この高安の里では、今でも東窓を忌み、これをあけると娘の縁が遠くなるという伝説がある。 この道を登ると水呑地蔵、十三峠がある。
石仏の道
十三街道には、多数の石仏が置かれており、神立辻地蔵堂の前にある石仏が一番と二番で、ここから水呑地蔵尊へ到るまで、道の脇に三十三番まで、二体づつ、都合六十六体の石仏が置かれているという。
十三仏
十三峠の名は十三塚に由来する。峠の北側には名称の起こりとなった十三塚がある。十三仏は人の死後、初七日から三十三回忌までの十三回の追善供養を司る仏尊。
とすれば石仏が三十三番まであるというのも合点がいく。やはり十三仏に違いない。
十三峠越えコース。
道は急坂なところもあるが、コンクリで固められており、手入れもされているので歩き易い。
7. 玉祖神社~服部川駅までの様子
神立の山麓の道から、歩いてきた「生駒縦走歩道」方面を見上げる。

その後、「八尾市立歴史民俗資料館」によって、「服部川駅」に到着。

快晴で気温20℃と、汗ばむ陽気だった。
参考:信貴越え(黒谷道)詳細。
以上。
(2020.11.12)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません